TAIYO零戦52型改造計画
第6号機は、『永遠のゼロ』の宮部久蔵機
パールハーバー仕様の21型だぜい! 戻る
2003年に第1号機を制作してから長い年月が経過しました。
現在のTAIYO52型改は第5号機、2005年に制作したものですので、すでに10年選手です。
今でも現役で飛んでいるし、かなりのお気に入りです。

知人に勧められて読んだ『永遠のゼロ』、感動して2回読みました。
そして、昨年末に公開された映画版を観て・・・・
『うううう、かっこいい。宮部機をラジコンで再現したい』という欲望が持ち上がってきました。
作るなら、やっぱ21型のパールハーバー仕様でしょう。

今回の改造もとはこちら、2013年6月にぢょにゐさんから頂戴した代物。
ぢょにゐさん、ありがとね。
もちろん、元は濃紺の52型です。
これを灰白色の21型に改造してゆきます。

まずは塗装を剥がします。
剥がすというよりはむしり取る感じ。
梱包テープを貼って、一気に剥がして塗装面を剥いでゆきます。
機体が年代物なので、テープと一緒に機体のあちこちもちぎれてしまいます。
損傷部位は丁寧にスチレンペーパー等で補修します。

結構悩んだのですが、引き込み脚は断念。
飛行モードのみ、脚部はスチレンペーパーで埋めてしまいます。
塗装前にキャノピーのマスキング。
かなり面倒くさいですが、きちんとやらないと最後に泣きをみます。

さて、機体の塗装です。
通常、EPP素材は塗料ののりが悪くきれいに塗るのは困難です。
そこで登場するのが、秘密兵器『ミッチャクロン』。
10数年前に丁寧にラジコン入門の指導をしてくださった、『室見川飛行倶楽部』の管理人さんが使用していたものです。
管理人さんいわく、もしかしたらEPPが解けるかもとのことでしたが大丈夫。
その効果は後ほど実感しますが、これは恐ろしい優れモノです。

ミッチャクロンを2回吹いた後に、Mrカラーの35番を吹いてゆきます。
濃紺だった機体がみるみる灰白色に変わってゆきます。
塗装の乾燥を待つ間に日の丸作り。
いつものように透明なシール紙に、Mrカラーの赤を吹いて作成したオリジナルです。

塗装終了後、こんな感じ。
もとの塗装をむしり取っているせいか、全体的に軽石みたいな触感です。
ま、日の丸つければ雰囲気出るし、飛んでりゃわかりませんから。

次は主翼の上半角補正と補強。
この機体はもともとラダー機ですので上半角がかなりきついです。
主翼の基部に切れ込みをいれて1mmバルサを挟み込んでエポキシで固定。
その後、飛行中のバンザイ防止のために左右にカンザシを入れてネリワサで接着します。
カンザシには5mm幅のカーボンを使用しています。
写真でもわかるように、主翼中央の電池ハッチはそのままにして使用します。
なぜなら、ロビンさん特製のリポがぴったりサイズだからです。

続いて動翼の切り出しとヒンジ固定。
5号機まではヒンジテープ固定でしたが、TATSUさんを見習ってヒンジ固定にします。
まずはエルロンの切り出し、慣れたものです。
コツは、カッターの刃を新品にすること。
EPP機制作全体に言えることですが、カッターの切れ具合が非常に大切です。
とにかく、まめに刃を更新することです。
さて、ヒンジにはフロッピーディスクを使用します。
いまどき、FDを探すほうが大変ですが。

ヒンジの大きさとか、かなり適当です。
主翼とエルロンに切れ込みを入れてヒンジを刺して、アロンアルファを流し込んでOK。

次はエレベーターの切り出し。
ちょっとえぐいですが、機体の中央部分を切り出します。

エレベーターを1.5mmピアノ線で連結してヒンジ固定。
その後、切り出した胴体部分を接着すればOK、これまた慣れたもんです。

切り出した動翼付近に塗装を追加して機体は完成。
5号機とのツーショット、いい感じです。

後半は動力関係です。
今回はかなり久しぶりの機体制作でしたので、手元にパーツがありません。
ラジコンネットショップ、ロビンさんの店長にパーツの選定を依頼。
モーター、アンプ、受信機、サーボ、バッテリーに2軸ジャイロまで一気に発注。
レスポンスは超早く、2日後には物資が到着します。
モーターはこれ、アンプはこれ。
最近のものは最初からバナナコネクターが、付いていてハンダ付けが苦手な自分には安心です。

モータマウントは直径6cm程度に切り抜いた2mm航空ベニアで作ります。
ホームセンターで購入した3cmのボルトと、2cmのスペーサーでやぐらを立てて。

ボルトは後々空回りしないようにピアノ線をハンダ付けして固定します。
モーターを乗せて仮固定してこんな感じ。
この方法だと、スラストの調整が楽なのでお勧めの方法です。

胴体を思い切ってカット。
写真では分かりにくいですが機首近くに大きなスペースを確保できるようにしています。
主翼を固定するためのプラパーツを必要最小限までカットしてエポキシで接着しておきます。

ベニアをしっかりとエポキシで接着。
カウルをつけて、プロペラやスピナーと干渉しないことを確認しておきましょう。

エルロンサーボの穴をくりぬいて軽く接着。
サーボのコードは主翼に浅い切り込みを入れて押し込んでおきます。
サーボは交換することもありますので、コードは押し込むだけ、接着はしません。
今回も使用したのは、ロビンさん特製の3.7gの軽量サーボ。

エルロンとエレベーターに使用するホーンは1mmプラ板から切り出し。
これも長年の経験から適当に作ります。
リンケージには0.8mmピアノ線を使用、サーボホーン側にはミニコネクターを使用。
リンケージの際にはサーボテスターでニュートラルを出しておきましょう。
これを使用すると、いちいちプロポのスイッチを入れる必要がなくて超便利です。

劇中の零戦資料を参考に、胴体に赤線を入れます。
局面の機体に直線を入れるのは結構技術が必要です。
エレベーターもリンケージ終了。

やぐらにワッシャーを挟んでスラストを付けます。
これまた直感でいい加減。
TAIYO機はパワーを入れると頭上げしますので、ダウンスラストはきつめです。

アンプはやぐらの上に固定。
機首部の広いスペースにはまずは2軸ジャイロを固定。
上下さかさまですので、エルロン、エレベーターともリバースに設定しておきます。
ラジコン飛行機にジャイロなんて邪道だという人もいるかもしれませんが、
最近はジャイロなしでは飛ばせないくらい、お世話になっています。
ジャイロの上に受信機を入れて軽く固定しておきます。

パイロットはこれ。
5年以上前に、当時小学生だった次男坊に作ってもらったもの。
今回はこのパイロットに宮部久蔵の魂を封入します。

カウリングの固定は小さく切ったベニアを用いてネジで留めます。
52型特有の排気管周辺のカウルは切り取りました。
これでかなり21型っぽく見えるはずです。

スピナーの工作です。
TAIYO純正品のスピナーはおそらく今後は入手不能になると思います。
そこで3個100円のたたき売りだったものを6個の大人買い。
結局、送料と振り込み手数料のほうがずっと高かった。
準備するのは老眼鏡の上からかけるルーペと良く切れるカッター。

継ぎ目部分を丁寧に切って・・・・うっかりと途中の画像を撮り忘れました。
詳しくはモンゴルさんのページを御参照ください。
ちなみに現在のモンゴルさんは完全にミュージシャン。
ラジコンの方は御無沙汰みたいです。

アンテナと機銃は熱収縮チューブから作成します。
アンテナは『銀だこ』の串、機銃は爪楊枝がジャストサイズ。
この方法もモンゴルさんのパクリです。

フラップ部分に赤いテープでお化粧して、こんな感じ。

最後の仕上げは宮部久蔵機の機体番号『AI-162』です。
シール用紙にインクジェットで印刷したのですが、にじむしこすると剥げるし。
仕方がないので、日の丸をくり抜いた残りから地道に切り出すことにしました。

手間がかかったけど、出来は満足。
これでパールハーバー出撃時の宮部機が再現されました。

気になる体重測定、電動機は軽さが命です。
10年選手の5号機は度重なる修理のためか299g。
今回の6号機は261g。
ちょと重心が前すぎる気もしますが・・・零戦はケツ重では絶対飛ばないので、これくらいでいいかなあ。

初飛行前のきれいな雄姿をご覧ください。
この状態がいつまで続くのか・・・・


なんだかんだで初飛行できないまま、もう夏も終わりだ。 2014年8月30日
2014年9月11日、平日ですが早朝のわずかな時間を使って初飛行に挑戦しました。

曇天無風、条件は悪くないのですが、灰白色の零戦は機影を見失いやすく注意が必要です。
モデル違いや、動翼の向き、ジャイロの設定を再確認して、いざ!手投げ!
素晴らしい飛びです、重心もスラストもバッチリ、トリムなど動かさずにまっすぐ飛びます。
・・・あれ?エレベーターがおかしい・・・
スティック操作がダイレクトに伝わらない感じ。
遅れて大きく効くのでジャイロが強く反応してジタバタします。

降ろして確認しましたが、地上では問題なし。
風か?それとも1月以上プロポ持ってないから感覚が鈍ってるのかな。
ま、とにかくもう1フライト・・・いいじゃん。
やっぱ気のせい、どれ、そろそろフルスロットルで大きな宙返りでもやってみっか・・・これが地獄のはじまりでした。
フルスロットルで上昇、エルロン方向のジャイロが効いてますのできれいな円を描きます。
さあ、地上近くで引き起こし・・・え?起きない!まっすぐ突っ込んでくる、エレベーターフルアップ・・・だめだ!
まるで『永遠の零』のラストシーンのように宮部機は米軍空母に特攻したのでした。
しつこいようですが、エルロン方向のジャイロ制御が完璧で、きれいな特攻でした。

恐る恐る現場に行くと・・・思ったより軽傷のようです。
前日の大雨で地面がやわらかかったのと、まっすぐ落ちたのが幸いしたようです。
しかし、原因は何だ?エレベーターサーボか?ジャイロか?
はたまた、突然宮部氏に特攻精神が降臨したのか・・・

早速修理、まずはモーターマウントのやぐらがめり込んでボルトが歪んでます。
仕方がないので防火壁を切り出して修理終了。

そして主翼、写真ではわかりませんが、右翼はほぼ根元から割れてます。
上半角補正の際の切り込みが大きく、接着が甘かったのでしょう。
しかし、よくこの程度で済んだものです。
ここはエポキシを十分使用してついでに爪楊枝補強をして終了。

さて、問題のエレベーターです。
動作試験をするとアップ時にロッドがたわみます。
重心を前にと考えてサーボを前に積んだためにリンケージが長くなり、しかも直線ではなく小さな弧を描いてました。
エレベータを抑えてアップをひくとこれが大きくたわむのです・・・これか。
旋回飛行くらいならOKでもGがかかるとこの現象がでるのだと判断。
ピアノ線を太くすることも考えましたが、サーボを後方に移動してリンケージを直線化することで対処しました。

ここで大事件が。
椅子に座っておおちゃくをしてドライバーを取ろうとした際に、キャスター付きの椅子が暴走。
おまけに転倒してついた自分の手の上に、あろうことかその上に尻もちをついて椅子と自分の体重が右手に。
これは痛かった。しばらく動かなかったけど骨は大丈夫みたい。
湿布と痛み止めで乗り切ったのですが、うっかりビールを飲んだらウズウズと痛んで仕方がありませんでした。
ああ、あとはジャイロ積んで、スピナー加工(これが大変)すれば修理終了なんだけど。
翌日の今朝も痛くて作業どころではありません。
仕事に差し障るので、しばらくおとなしくして初代ゴジラのDVDでも観よう。
たろすけさんの追悼飛行会に間に合うかなあ・・・ 2014年9月15日